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オイルフィニッシュの塗装について

2025.04.24

オイルフィニッシュとは

オイルフィニッシュとは、木材の表面に植物由来のオイルを浸透させる仕上げ方法です。木の内部に油分を染み込ませることで、素材そのものの質感や風合いを活かしながら、適度な保護効果を持たせます。表面に膜を作る塗装とは異なり、木が本来持つ手触りや呼吸する性質を損なわないのが特徴です。経年とともに深みのある色合いへと変化し、使い込むほどに美しさが増していくため、自然なエイジングを楽しみたい方に適した仕上げ方法です。

オイルフィニッシュ製品を使用する際の注意点

オイルフィニッシュ仕上げの家具は、木材本来の質感や温かみを最大限に引き出す一方で、使用にあたっていくつかの注意が必要です。

水分に注意する

オイルフィニッシュは完全な防水ではないため、濡れたコップや水滴を長時間放置すると輪ジミやシミの原因になります。飲み物を置く際はコースターを使用し、こぼれた場合はすぐに拭き取ってください。

熱いものを直接置かない

熱い鍋やポットを直接置くと、表面に跡が残る場合があります。鍋敷きやマットを必ず使用してください。

傷がつきやすいことを理解する

硬いものを引きずったり、鋭利なものが当たると傷がつきやすいため注意が必要です。ただし、浅い傷であればオイルを塗り重ねることで目立たなくすることが可能です。

定期的なお手入れを行う

使用状況にもよりますが、年に1〜2回を目安に、専用のオイルを使って表面の保護と潤いを補ってください。乾燥やカサつきが気になる場合は、早めにメンテナンスを行うとより長く美しい状態を保てます。

直射日光を避ける

強い日差しに長時間さらすと、色あせや木材の反りの原因となる場合があります。設置場所に配慮し、必要に応じてカーテンなどで調整してください。

オイルフィニッシュ家具のメンテナンス方法

オイルフィニッシュ仕上げの家具は、定期的なメンテナンスを行うことで、美しい風合いと耐久性を長く保つことができます。以下の手順でメンテナンスを行ってください。

表面の清掃

乾いた柔らかい布や、固く絞った布で表面のホコリや汚れを拭き取ります。汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた水で拭き、その後乾拭きしてください。

軽い研磨

必要に応じて、目の細かいサンドペーパー(#400程度)で軽く表面を磨きます。力を入れすぎず、木目に沿って優しく行います。

オイルの塗布

家具専用のオイルを柔らかい布や刷毛で薄く均一に塗り広げます。塗りすぎた場合は、乾いた布で余分なオイルを拭き取ります。

乾燥

オイルを塗った後、風通しのよい場所で、直射日光を避けながら、半日から一日程度乾燥させます。

仕上げ拭き

乾燥後、柔らかい布で全体を乾拭きし、表面に残った余分なオイル分を取り除きます。

メンテナンス時の注意点

塗布量を守る

オイルは「薄く塗る」が基本です。厚く塗りすぎると乾燥不良を起こし、ベタつきやムラの原因になります。

塗布後は乾いたウエスでしっかりと余分なオイルを拭き取って下さい

換気に注意する

オイル塗布中および乾燥中は必ず換気を行い、揮発成分がこもらないようにしてください。

ウエスの取り扱いに注意する

オイルを含んだ布(ウエス)は自然発火の危険性があります。作業後は必ず広げて乾燥させるか、水に浸してから破棄してください。

乾燥時間を十分に取る

塗布後すぐに使用すると、表面に跡がついたり、手触りが悪くなることがあります。十分に乾燥させてから使用を再開してください。